小学校低学年からできる1日の練習メニュー例です。全てのメニューを1日で無理に行おうとせずに、最後のゲームの時間を確保して、あとはできるところまで楽しみながらメニューを進めていきましょう。特にサポートメニューはドリブル、フェイント、ターンなどバリエーションが豊富です。あれもこれもやりすぎると子どもたちの集中力も切れてしまいます。長期的な視点で少しずつバリエーションを増やしていってみてください。Viel Spaß!
ウォーミングアップ【導入】10~15分
ウォーミングアップは楽しみながらアジリティやドリブルに取り組むことができるメニューです。最初はボール無しの鬼ごっこ形式(Tr128)で行い、そのままの設定でドリブル(Tr129)でも行ってみましょう。人数が多ければ行う場所を増やして効率よく行いましょう(1グループ5~8人目安)。
下図aのように中央のマーカーを四角形にしておくと、次にそのままサポートメニューを行うことができます。鬼にタッチされずに四角形の中には入れたらクリアーです。クリアーした選手は逆側のスタート地点で待ち、全員が走り終えたら逆側からリスタートします(図b)。スタート地点から四角形までの距離を変えて難易度を調整してみてください。
マーカーの位置を少し変えるだけでTr130のような攻撃側も鬼役もドリブルを行うバリエーションに変更できます。日によってTr129とTr130を入れ替えて行うことでマンネリ化を防ぐことができるでしょう。
サポートメニュー【発展】15分
ウォーミングアップで楽しみながら取り組んだアクションに反復形式で集中的に取り組むことができるメニューです。マーカーの位置を微調整する程度ですぐに始めることができます。習熟度に合わせてドリブルバージョン、フェイントバージョン、ターンバージョンなどさまざまなバリエーションを行うことが可能です。
メインメニュー【応用】15分
ウォーミングアップやサポートメニューで学んだスキルをディフェンダー相手に応用してみましょう。2ゴールで1対1(Tr29)を行うことで、ディフェンダーに対してドリブルでまっすぐ突っ込むのではなく、フェイントやドリブル、ターンを利用してディフェンダーのいない方のゴールを目指すように促すことができます。同じ設定で2対2(Tr30)に発展することも可能です。
その他にもいろいろな1対1があるので、ドリブル突破、フェイント、ターンなどテーマによって使い分けてみてください。
ゲーム【締めくくり】20~30分
2ゴールの1対1をメインメニューで行った場合、ほぼそのままの設定でできるフニーニョ(Tr53)を行うことをお勧めします。目の前の相手にただドリブルで突っ込んでいくのではなく、ディフェンダーの少ないほうのゴールに攻めるなど状況判断を伴ったドリブルやフェイント、ターン、ストップなどを自然と学ぶことができるでしょう。3対3や4対4など少人数で行い、多くの選手がボールに関わる機会を作りましょう。
低学年のゲームにはコーチが中央でフリーマンとして参加することで、サイドチェンジなどちょっとしたアクセントを加えることができるでしょう。また、数名の選手が自陣ゴールにへばりついてしまう状況では「ゴールした時に全員が半分以上に上がっていなければノーゴール」などのルールを設けることで、自然と全員攻撃全員守備を促すことができるでしょう!