スポンサーリンク
グループでの守備の基本を学び改善を図るために、小学生はもちろんのこと、中高生以上にも行ってほしいメニューです。Eck(エッケ)はドイツ語で、サッカー用語としては日本でいう「鳥かご」や「ボール回し」のメニューを指します。シンプルなメニューですが、オーガナイズやコーチングポイントを調整することで、守備の基本をわかりやすく学ぶことができます。
守備の最大の目的は「失点を防ぐ」ことで、その方法として「ボールを奪いに行く」「攻撃を限定する」「攻撃を遅らせる」「ミスを待つ」などのアクションがゲームの中で使い分けられます。このメニューでは積極的なボール奪取を狙いますが、「ギャップを通されずに」という条件を加えることで、勢いだけでただやみくもに奪いに行くのではなくディフェンダー2人が連動しながら守備の方法を使い分けるように促していきます。
グリッドを小さくしすぎると意図的な守備でなく攻撃側の単純なミスによりボールを奪うことになってしまうので、レベルに応じて攻撃側の単純なミスが起きない程度のグリッドの大きさやタッチ制限で行ってみてください。
重点
グループでの守備(コミュニケーション、限定・連動)、インターセプト
準備
- 8x8mのグリッドを作る。
- ディフェンダー役2人を決める。
進め方
- 攻撃側は2タッチ以内でプレーし、パスを10本つなぐか、ギャップを通したら1ポイント。
- ディフェンダーは時間(例:1分)で交代する。最も多くポイントを取られたチームが罰ゲーム。
- 慣れてきたら、攻撃側はフリーでプレーし、ディフェンダーに対する難易度を上げていく。
コーチングポイント
- ディフェンダー2人はコミュニケーションを図り連動して動く。ばらばらに動いて簡単にギャップを通されない(図a)。ギャップ(背後)を取られずにボールを奪うことを目指す。
- ファーストディフェンダーの限定により攻撃側のスペースやパスコースを減らして奪いやすい状況を作り出す(図b)。ボールホルダーがいつでも2つ以上のパスコースを使えるようであれば、ギャップを通されように我慢強く次に備える(図b)。ギャップを通されることにより走る距離が増え、限定も解除されてしまう。
- ボールの移動中にボールに近いディフェンダーが新たなファーストディフェンダーとしてボールホルダーを限定する(図c)。ファーストディフェンダーの限定により奪いやすい(次のパスを予測しやすい)状況であれば、2人目のディフェンダーがインターセプトを狙う(図c)。
- ディフェンダーのミスを逃さない。緩いパス、ずれたパス、浮いたパスの後のファーストタッチ、コントロールミスなど奪いどころで連動する(図d)。
バリエーション
- 攻撃側のタッチ制限(絶対2タッチ、2タッチと1タッチ交互、2タッチ以内、フリー)を変えて難易度を調整する。
- 2人組3チームに分けて攻守の切り替えの要素を加える(Tr144)。
- 奪ったあとカウンターの要素を加える(Tr71)。
Tr144) 2+2対2エッケ【攻守の切り替え】Tr143) 4対2エッケを2人ずつ3チームに分けることで攻守の切り替えを重点的にトレーニングできるメニューです。攻撃側はボールを失った...
Tr71) 4対2+2【攻守の切り替え】カウンターの導入としてよく行うメニューの一つです。カウンターはボールを奪ったあとだけでなく、奪う前のアクションを改善することにより攻撃回...