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グリッドを4つのエリアに区切ることで、攻撃と守備の選手がどのエリアに何人いるかを素早く把握する(認知)、誰がどこのエリアでサポート(もしくは守備)するのか、ボールをどのエリアに移動するのか、止めたほうがいいのか1タッチの方がいいのか(判断)などを改善できるメニューです。
素早く正確に状況把握(認知)することで、状況に適した効果的な選択肢を選ぶ(判断)余裕が生まれ、それらが局面を打開する正確なアクション(実行)につながります。逆に状況を正しく把握できないと正しい選択肢を持つことができず、結果的に難しいアクションを行うことでミスの可能性が高まってしまいます。
難易度を下げるためにグリッドを広くしたりフリーマンを加えたりすることで(バリエーション参照)、小学校高学年くらいから行えます。Viel Spaß!
『認知・判断・実行』を改善する4つのコーチングポイント【正しいことを行う・正しく行う】
サッカーでは問題を解決するために様々なコーチング・声掛けがありますが、次の言葉の共通点と違いは何でしょうか?
しっかり...
重点
状況把握(身体の向き)、サポート、ファーストタッチ(ボールコントロール、1タッチパス)、パス、攻守の切り替え
準備
- 16x16mのグリッドを4つのエリアに分割する。
- 3人組みを3チーム作り色分けする。
- 各チームの選手が任意のエリアに1人ずつ入る。1つのエリアに同じ色が2人入らないようする。
進め方
- 最初の守備チームを決める(下図の場合、赤)。
- 攻撃の2チーム(青と黄)は守備チーム(赤)にボールを奪われないようにグリッド内でボールを保持する。ボールを奪われたりグリッド外にボールを出したりしたチームが新たな守備チームとなる。
- 全ての選手はグリッド内のどのエリアにも移動することができるが、1つのエリアに同じ色の選手は1人しか入れない。1つのエリアで最大で2対1となる。
- 十分な予備ボールを用意する。
- 2~4分を休息を入れながら3~5セット行う。
コーチングポイント
- 相手や味方の位置、動きを観てプレーする。サポートの必要なエリア、ボールを展開するエリア、タイミング。
- ボールホルダーはドリブルとパス、コントロールと1タッチパスを使い分ける。
- 次の展開を予測して、ボールが移動したエリアや隣のエリアで味方を素早くサポートする(図a:黄色の選手)。素早いサポートで2対1の状況を作れるが、サポートが遅れるとボールホルダーが1対1の状況に追い込まれてしまう。
- パスを出した選手は、同じエリア内、隣のエリアを問わず、すぐに味方をサポートするためにポジションを調整し続ける。
図b: 同じエリア内で
図a: 隣のエリアの味方に対して - ボールを受ける選手は両隣の状況を把握できるように身体の向きを整える。
- ボールを受けた選手は、ディフェンダーの動きを観て展開するエリアを使い分ける。
図bの右上エリア:DFのいない隣に展開(右から左へ)
図bの右下エリア:隣へのパスコースを切るDFに対して斜めのパス(右から中へ) - ボールを奪われたチームは素早く守備に切り替えて奪い返しに行く。ゲーゲンプレッシング。
- ボールを奪ったチームはすぐに奪い返されないように、同じエリア内もしくは隣のエリア内の味方にボールを素早く渡し相手のゲーゲンプレッシングからの脱出を試みる。
バリエーション
- グリッドの大きさを変えて難易度を調整する。
- タッチ制限を設けて行う。
- 守備チームを固定して時間で交代する。守備チームがボールを奪ったらグリッド外に脱出、もしくは周りにミニゴールを置いて攻めるようにする(下図)。
- 12人の場合、4+4対4で行う(下図)。各エリアに各チームから1人ずつ。
- フリーマンを加えて行う。3+3+フリーマン対3や4+4+フリーマン対4(下図)。
- 1つのグリッドで1対1+フリーマン(Tr115)を行う。低学年向け。
Tr115) 1対1+フリーマン【パス&ゴー、サポート】小学生低学年はボールを簡単に奪われないようにドリブル・キープ、パスを学び始める小学3・4年生以上はサポートやパス&ゴーを重点的に学べるメ...