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ドイツサッカー協会が育成年代に推奨する「ベスト・トレーニングセッション(beste Trainingsheinheit)」内のミニゲーム形式の一つです。
シンプルなシチュエーションの中で、実戦に必要な要素を高い強度で反復することが可能です。30分の間に1選手が最低でも4分を3~4回行うことが推奨されています。
様々なバリエーションで難易度を調整することが可能です(下記バリエーション参照)。Viel Spaß!
重点
- ボックス内の守備
(1対1、シュートブロック、インターセプト、ヘディング) - チャンスメイク
(オフ・ザ・ボールの動き、クロス、シュート、ヘディング) - 攻守の切り替え、コミュニケーション
準備
- 25x50mのフィールドにゴールを設置する。
- 攻撃方向を決め、各チームからフィールドプレーヤー4名とゴールキーパーがフィールド内に入る。
- 相手陣地側のタッチライン沿いに各チームがクロッサーを配置する。
- 十分な予備ボールを準備する。
進め方
- クロッサー以外はタッチ制限なしでプレーする。クロッサーのみ2タッチ以内でプレー。
- クロッサーを使ってからゴールした場合は得点が倍になる。
- ゴールキーパーはシュートを打つことはできないが、クロッサーにパスを出すことができる。
- オフサイドはなし。
- ボールがフィールド外に出た場合、相手チームのゴールキーパーからリスタートする。
コーチングポイント
- ゴール正面からシュートを打たせないようにチーム内でコミュニケーションを図り、ボールに近い選手がファーストディフェンダーとしてボールに寄せる。正面からフリーでシュートを打たれるよりは、サイド(クロッサー)に誘導することで相手の攻撃を遅らせる。
- シュートに対して不用意に足を出してかわされない。キックフェイントや切り返しに対しても我慢強くボールの正面に立ち続けシュートブロックする。
- クロッサーに展開されたら、相手よりも早くゴール側に入り、ボールと相手が見える身体の向きでインターセプトやシュートブロックに備える(下図のニアサイドDF)。ボールウォッチャーになり相手を見失わない(下図のファーサイドDF)。
- できればインターセプトやクリアーを攻撃につなげるが、自信を持って処理できない場合は大振りせずに確実にボールをミートしてピッチ外にはじき出す。不用意にこぼしてセカンドボールを相手に拾われないようにする。
- 攻撃側は最短距離でゴールを目指す。中央がふさがれたらサイドに展開し、クロスに対して予備動作を入れてマークを外す。ニアとファー、前と後ろ(マイナス)で駆け引きをする。
- マークが外れた一瞬を逃さずに1タッチシュートの選択肢を常に持つ。こぼれ球も。
- 攻守の切り替えを素早く行う。
バリエーション
- 人数に応じてフィールドの大きさを調整する。
- クロッサーを各サイドのタッチライン際に1人だけ配置し、フリーマン的に両チームに対してクロスを上げる。深い位置のクロスだけでなく、アーリークロスも導入できる。
- クロッサーは1タッチでプレーする。クロッサーに対するパスの強さの調節、クロスに対してより早い準備が求められる。
- ゴールキーパーへのバックパスを禁止する。はがすドリブルや縦パスなど、よりゴールに向かうアクションが求められる。
- 2タッチ以内もしくは1タッチでプレーする。シュートかパスか、どこにクリアーするかなど、より素早く正確に状況把握・判断・実行が求められる。