大会レポート

U-17ケラミックカップ2020結果【壁あり室内サッカー・ハーレンフースバル】

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ドイツのモンタバウアで38回目を迎えたU-17 Keramik-Cup(ケラミックカップ)はU-17カテゴリーで最も歴史ありレベルの高いハーレンフースバル(ドイツ式壁あり室内サッカー)の国際大会です。ハーレンフースバルはキーパーを含めた5対5で行われ、ドイツで冬のシーズンオフの間にトレーニングやエンターテイメントの一環として行われている競技です。

ケラミックカップに出場した選手の中から120名以上が各国の代表選手となり過去にはポドルスキー、テア・シュテーゲン、キミッヒ、ザネ、シャキリやマティプ(2020時点でリヴァプール所属)、三竿健斗畠中槙之輔(2012に東京ヴェルディユース)なども出場しています。

U-17国際大会 ケラミックカップ記録【壁あり室内サッカー・ハーレンフースバル】 テア・シュテーゲン、ノイアー、キミッヒ、ザネ、ドラクスラー、イブラヒモビッチなども出場経験のあるU-17 Keramik-Cup...

2020年大会概要

  • 開会式:2020年1月18日(土)12時30分(キックオフ13時)
  • 閉会式:2020年1月19日(日)16時35分(決勝16時20分)
  • 開催地:ドイツ、ラインラント=プファルツ州モンタバウア
  • 会場:Sporthalle im Schulzentrum Montabaur(アクセス
  • 大会方式:参加14チームを7チームずつ2グループに分けて総当たりのリーグ戦を行う。各グループの上位4チームが準々決勝(ベスト8)進出。
  • 試合時間:1試合12分1本。決勝・3決は15分1本。

出場チーム

2018年準優勝、2019年優勝のFKオーストリア・ウィーンはU-17とU-16を合わせて8名のオーストリア代表選手を擁し、今回も優勝候補。数名のU-17とU-16ドイツ代表を擁するメンヒェングラートバッハ、ケルン、シュトゥットガルトなどのブンデスリーガ勢も毎年の上位常連チーム。

トップチームがブンデスリーガ2部に所属するグロイター・フュルト、オランダのVVVフェンロ、日本からFC Goisが初参戦。

グループリーグ

5チームの接戦になったものの結局ウィーンが1位通過。さらにメンヒェングラートバッハ、ライプツィヒ、ケルンのブンデスリーガ勢が順当にベスト8に進出。

こちらも首位は海外組のウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズ。地元クラブのコブレンツが奮闘したものの、シュトゥットガルト、カイザースラウテルン、カールスルーエのドイツ組が順当にベスト8進出。

決勝トーナメント

準々決勝 オーストリア・ウィーン 4-1 カールスルーアーSC

準々決勝 メンヒェングラートバッハ 2-2(PK8-7) カイザースラウテルン

準々決勝 RBライプツィヒ 3-3(PK3-5) シュトゥットガルト

準々決勝 1.FCケルン 3-1 ウォルヴァーハンプトン

各グループの1位と4位、2位と3位により行われた準々決勝はWojnar’sグループの3チームが勝利。

準決勝 オーストリア・ウィーン 3-1 メンヒェングラートバッハ

準決勝 シュトゥットガルト 2-4 1.FCケルン

常連同士の対決はウィーンとケルンが勝利。白熱したシュトゥットガルトとケルンの試合後はちょっとした乱闘騒ぎに。

3位決定戦 メンヒェングラートバッハ 1-5 シュトゥットガルト

決勝戦 オーストリア・ウィーン 5-2 1.FCケルン

最終結果

  • MVP Nicolas Bajlicz(オーストリア・ウィーン)
  • 得点王 Muharem Huskovic(オーストリア・ウィーン)

まとめ

昨年のチャンピオンで数多くの代表選手を擁したオーストリア・ウィーンが連覇しました。昨年同様、攻撃時には本職のキーパーの代わりにフィールドプレーヤーを使ってゲームを組み立て多くのシュートチャンスを作り出していました。ここ数年、ウィーンを含め頻繁に出場しているチームはこのスタイルを取るようになってきました。準優勝したケルンのように攻撃時にも本職のキーパーを使ったほうがキーパーの育成になると思いますが、中途半端なレベルだとすぐに狙われて逆に失点のピンチを作ることになってしまいます。

通常のサッカーではシュートミスやパスミスによりボールがピッチ外に出れば相手のゴールキックやスローインになりますが、ハーレンフースバルでは周囲が壁に囲まれているためシュートミスやパスミスが相手のカウンターになることも多々あります。狭いエリアで相手のプレッシャー下でも効果的なプレーをするためにも、高いゲームインテリジェンステクニック1対1の強さ攻守の切り替えなどが求められます。そして、ゲーム展開が速いので指示待ちではなく、選手個々が自信を持って自立してプレーする必要があると、活躍していた選手たちを見て思いました。