Tr219) ２対１でボールを奪う【ドリブラー対策Doppeln】

ドイツ語で「ボールホルダー１人に対してディフェンダーが２対１の状況を作ること」をDoppeln（ドッペルン）と表現します。

例えば、１人で決定的な仕事をする相手の強力なドリブラーに対して意図的に２対１の状況を作り出すことで、相手のストロングポイントを消し失点の確率を下げることが可能になります。

ただし、２対１の状況（ドッペルン）を作りだしても、２人の役割が曖昧になったり距離が遠かったりすると、局面を打開されて逆にピンチを迎えてしまいます。

このメニューでは、ドッペルンの基本となる限定役とボール奪取役の役割を理解し反復することでドッペルンの精度を上げていくことが可能です。また、攻撃側はディフェンダー２人に対してドリブルを磨くことが可能です。Viel Spaß!

重点

２人でボールを奪う（ドッペルン）、コミュニケーション、ドリブル、認知・判断、攻守の切り替え

準備

1. ８ｘ１２ｍのグリッドを作る。
2. グリッド中央に攻撃の選手（青）が入る。
3. グリッドの両脇にディフェンダー（赤）が準備する。
4. グリッド脇にサーバー（黄）がボールを持って準備する。

進め方

1. サーバーがグリッド内の攻撃の選手にパスを出す。
2. 攻撃の選手はディフェンダーにボールを奪われずに、短い辺のどちらかをドリブルで突破する。
3. ディフェンダー２人は協力してボールを奪い、長い辺のどちらかをドリブルで通過する（下図）。

コーチングポイント

1. ボールホルダーの進路を塞ぐ限定役とボールの回収役の役割分担が明確になるようにコミュニケーションを図る。
2. ボールホルダーが仕掛けてきた方向のディフェンダーが、ファーストディフェンダーとしてボールホルダーの正面に立ち前進を止める。
3. ボールホルダーが切り返した瞬間やボールが足元から離れた瞬間にもう一人のディフェンダーがボール奪取を狙う（上図）。
4. ボールホルダーが仕掛ける方向を変えた時も、役割をスムーズに入れ替えてボール奪取できるようにコミュニケーションを図る。
5. ２人で同時に奪いに行ったり距離が遠すぎたりして、２人の間をドリブルで突破されないようにする（下図）。
6. 逆に攻撃側はディフェンダー間やディフェンダーの逆を取って突破を試みる。
7. 攻守の切り替えを素早く行う。

バリエーション

1. グリッドの大きさを変更して難易度を調整する。
2. 短い辺の上にミニゴールを置いて行う。ディフェンダーはシュートを打たせないようにするために素早く寄せる必要が出てくる。
3. 大ゴールの前で行う。
4. ２対３で行う。