フィールド中央でプレーする中盤や前線の選手はディフェンダーに背後からマークされた状況で1対1になることがあります(下図)。ディフェンダーの動きや進行方向の状況が把握しづらい状況ですが、ミスを恐れてバックパスだけしかしない選手はディフェンダーにとって怖い存在になれません。逆に、簡単にボールを失わずドリブルやパスで前進する力がある選手はディフェンダーとしては厄介な存在です。
Tr135や136のようなディフェンダーのいない状況で身につけたスキルをディフェンダーのプレッシャー下でも発揮できるようにして、ディフェンダーにとって怖い存在を目指しましょう。Viel Spaß!
Tr135) 【中盤・前線で前を向く】対面パス&ターンTr59) 十字のパスのようなメニューでは、後方からの縦パスを受ける時のポジショニングや身体の向きを調整することで進行方向の状況を把握し...
Tr136) 【ディフェンダーを背負った状況を想定】ターンからシュート競争Tr135)ディフェンダーを背負った状況でのパス&ボールコントロールのオーガナイズをゴール前に移し、競争形式で楽しみながらできるメニュー...
重点
- 攻撃:オフ・ザ・ボールの動き、ファーストタッチ、フェイント、ドリブル、パス、守備への切り替え
- 守備:インターセプト、1対1、攻撃への切り替え
準備
- 10x18mのグリッドを作る。
- グリッド内に選手が2人入り、短い辺の上にフリーマン(緑)が用意する。
進め方
- グリッド内の選手は攻撃方向とどちらの選手から攻撃を始めるかを決める。
- 自陣側のフリーマンからボールを受けた選手(青)は攻撃方向のフリーマンにパスを通したら1ポイント(図a)、攻撃方向のラインをドリブルで突破したら2ポイント獲得(図b)。
- ポイントを獲得した場合やグリッド外にボールが出た場合、相手選手が自陣側のフリーマンからボールを受けてリスタートする。
- フリーマンからのパスを相手選手はインターセプトすることができる。
- ボールを受けた選手は自陣側のフリーマンにパスを戻すことができない(バックパス禁止ルール)。ボールを奪った時のみ自陣側のフリーマンを使って攻撃をやり直してもよい。
- 時間(例:1分)で役割や対戦相手を交代しながら行う。
コーチングポイント
- オフ・ザ・ボールの動き:方向やタイミングを変えてディフェンダーのマークを外す。
・ 足元で受ける。
・ ディフェンダーの背後で受ける。 - マークの外れている瞬間にボールを受けられるように出し手と受け手がタイミングを合わせる。
- ディフェンダーの状況に合わせてファーストタッチを調整する。
・ 距離が空いていれば前を向く。
・ 距離が近ければファーストタッチでかわす。
・ ディフェンダーの位置を把握しきれなければボールをさらけ出さないようにコントロールする。 - ディフェンダーを背負った状態でボールをコントロールした場合、フェイントを用いてディフェンダーを動かし前を向く隙を伺う。
- 前を向いたり突破したあとに素早くゴールを目指す。
- ディフェンダーはできる限り距離を詰めインターセプトを狙う。しかし、狙いすぎて背後を取られないようにする。
- 攻守の切り替えを素早く行う。
バリエーション
- グリッドの大きさを変えて難易度を調整する。
- 前方のフリーマンとワンツーを行うことができる(図c)。フリーマンは1タッチのみ。2タッチしたらパスの1ポイントをカウントし、相手選手の攻撃からリスタートする。