東京オリンピックのドイツ代表が大会前キャンプ2日目に行った対人形式のメニューです。
コンディションを上げるためにこの日のメインメニューとして高い強度で行われました。動きはまだ重そうでしたが、ゴールを目指す意識やシュートを枠に飛ばす確率の高さ、体を張った守備意識を感じました。
下の動画の1:25あたりからこのトレーニングメニューが含まれています。
重点
ゴールに向かうアクション(仕掛けるドリブル、シュート、縦パス、味方を追い越す動きなど)、強度の高い守備(フィジカルコンタクト、スライディングタックル、シュートブロックなど)、数的関係によるアクションの使い分け、攻守の切り替え
準備
- 25x20mのグリッドにゴールを設置する。
- それぞれのゴール前にゴールキーパーが入り、十分な予備ボールを用意する。
- 3人チームを作り、攻撃方向を決めてそれぞれのゴール脇で待機する。
進め方
- 各チーム1人がグリッド内に入り、1対1+GKを開始(下図a)。1分間行う。
- 1分経ったら各チーム1人ずつ追加し、2対2+GKで行う(下図b)。
- さらに1分経ったら各チームから1人ずつ追加し、3対3+GKで行う(下図c)。
- ゴールが決まった場合は、決めたチームのGKからリスタート。ボールがグリッド外に出たり、ファールがあったりした場合、相手チームのGKからリスタート。
- オフサイドルールは設けない。
- 2セット目は逆の順番で行う(1番手は3番手に、3番手は1番手に)。
コーチングポイント
- 攻撃チームは積極的にゴールを目指す。仕掛けるドリブル、シュート、縦パス、オーバーラップなど。
- ファーストディフェンダーを素早く設定し、強度の高い守備を行う。アプローチのタイミングやスピード、フィジカルコンタクト、タックル、スライディングタックル(シュートブロック含む)。
- ゴールキーパーを含め味方同士でコミュニケーションを図り、効果的・効率的にゴールを守る。ボールホルダーを追い込む方向、マークについていくかマークを受け渡すか、奪いに行くか守備を整えるかなど。
- ボール際での数的関係を理解してアクションを使い分ける。攻撃は2対1で素早くゴールを目指す、守備側は1対2で相手の攻撃を遅らせ味方が戻る時間を稼ぐ、守備側は2対1で積極的にボールを奪いに行く、など。
- 攻守の切り替えを素早く行う。
バリエーション
- 人数が余る場合など、最後に2人ずつ追加して4対4+GKで行う。奇数の場合は4対3+GKで行う。
- オフサイドルールありで行う。
- GKへのバックパス禁止。完全に禁止、もしくは一度相手陣地に入ったら1回行ってもよい。
- 1点決められるごとに1人追加。