サイトアイコン ドイツ式サッカー指導者養成・選手育成【フースバルトレーニングアカデミー】

Tr152) 六角形パス【オフ・ザ・ボールの動き】

Tr151) Go & Come(オフ・ザ・ボールの動き)ではボールから離れる・ボールに寄る動きでマークを外すことを学びましたが、今回弧を描く動きによりマークを外してパスコースを作る、進行方向の状況を把握しやすい視野を確保することなどを学んでいきます。ドイツ語では弧を描くような動きをBogenlauf(ボーゲン・ラウフ)と呼びます(直訳すると弓型のランニング)。

例えばボールを奪ったあとなどディフェンダーがまだ近くにいる状況で味方からのパスをその場で受けようとするシーンを見かけることがありますが、パスを受ける前にディフェンダーからほんの少し離れる動きを入れることでフリーになり、ボールを受けたあとも進行方向を把握しやすい身体の向きを作ることができます。相手の最終ライン付近にいる選手であれば弧を描くように動くことでタメを作りオフサイドにならずゴールに近づけるようになります。

Viel Spaß!

重点

オフ・ザ・ボールの動き(ボーゲンラウフ)、身体の向き、パス、ボールコントロール

準備

  1. マーカーで一辺が5~10mの六角形を作る。
  2. 下図のようにスタート地点に選手2人がボールとともに用意し、それ以外のマーカーに選手が1人ずつ入る。

進め方

  1. スタート地点の隣のマーカーの選手は、六角形の内側から外に出てボールを受ける。
  2. ボールをコントロールしたあと、同じように六角形の外に出てくる隣の選手にパスを出す。
  3. パスを出した選手は1つずつ隣のマーカーに移動していく。
  4. 逆回りやさまざまなバリエーションで行う。

バリエーション

  1. ボール2つで同時に行う(図a)。
  2. ファーストタッチで内側にコントロールする(図b)。
  3. 斜めの関係でパスを受ける(図c)。
  4. 一度落としてから開いて受けなおす(図d)。
  5. 3人目の動きで受ける(図e)。

コーチングポイント

  1. ボールホルダーと進行方向を常に把握できるようにバックステップでやや弧を描くように動く(ボーゲンラウフ)。外に向かって前向きに走りボールホルダーを見失わないようにする。
  2. 味方がパスを出せるタイミングでフリーになりボールを受ける。試合の中では移動が早すぎてパサーを待つ時間が長くなるとディフェンダーにマークされてしまう。遅すぎてパサーを待たせるとパサーがディフェンダーのプレッシャーを受けてパスを出せなくなってしまう。
  3. 事前に進行方向が把握できる身体の向きでボールを受ける。進行方向に背を向けない
  4. 前方の状況を把握したうえでファーストタッチを行い、素早く次のアクションに移る。
  5. パサーは受け手の遠い方の足に鋭く正確なパスを出す。緩いパスや近いほうの足にパスを出すと受け手が進行方向に進みずらくなる


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