小学生から中高生以上にも対応する3つのパス&ボールコントロールドリルです。とてもシンプルなメニューですが、ドリル内に規則的もしくは不規則な動きを入れることで、状況把握や判断とともに状況に適したファーストタッチやパスのスキルが求められるようになります。
パスやボールコントロールのみを切り取ったテクニックの反復だけでなく、ボールを持っていない選手のサポートの位置や身体の向きなど個人戦術の基本も学ぶことができます。Viel Spaß!
重点
状況把握・判断、身体の向き、首を振る、ファーストタッチ、パス、サポート、パス&ゴー
準備
- マーカーで1,5x1,5mの四角形を作る。
- 3人組でボールを1つ用意し、四角形の周りに立つ。
進め方①移動式三角形パス
- ボールが四角形の中に入ったりマーカーに当たったりしないように、3人組でパスを回す。
- さまざまな課題で行う。
- 例:時計回りで30本、逆回りで30本、フリーで30本
- 例:絶対2タッチ、奥側の足のインサイドでコントロールしてからすぐに逆足でパス
コーチングポイント
- ボールホルダーに対してパスコースを確保する=四角形にボールが当たらない位置でボールホルダーをサポートする(図a~c)。
- ボールの移動中にサポートする(図a&c)。
- 受け手が自然と身体を開いて視野を確保しやすいように、受け手の奥側の足にパスを出す(図d)。手前の足で処理すると反対側が見えづらい身体の向きになってしまう(図e)。
- 受け手はボール方向だけでなく逆方向も見えるようにファーストタッチと身体の向きを調整する(図d)。
- パスが受け手の手前の足に来た場合、奥側の足でコントロールできるようにバックステップで調整する(図f)。
- ボールコントロールからパスを素早くスムーズに行う。
- インサイドでボールコントロールやパスを行うとき、ボールを扱う足のつま先を上げて固定する。
進め方②パス交換からターン
- 1人が四角形の中に入り、残りの2人が四角形を挟んで3m離れた場所に準備する。
- 外の選手が中の選手にパスを出し、中の選手は1タッチでリターンする(図g)。
- 外の選手は1タッチで中の選手にパスを出し、中の選手はターンして反対側の選手にパスを出す(図h)。
- 反対側からも同じように続ける(図i)。
進め方③自由に動く受け手を把握してターン
- 進め方②と同様に外と中でパス交換をしている間に、もう1人が好きな場所に移動する(図j)。
- 中でボールを受けた選手は受け手の位置を把握してターンしパスを出す(図k)。
- 中にパスを出した選手は好きな場所に移動する(図k)。その場に止まっていてもよい。
- 同じように何回か続けて(図l)役割を交代する。
コーチングポイント
- 四角形の中の選手は身体の向きを調整したり首を振ったりして味方の位置を把握する。
- ボールコントロールからパスを素早くスムーズに行う。
- 四角形の外の選手はパスにメッセージを込める。優しいパス=1タッチでリターン、奥側の足に鋭いパス=ターン
バリエーション
- 選手と四角形の距離を調整する。
- 浮き球で行う。