ファーストディフェンダーの積極的な守備によって相手の攻撃を封じ、ボール奪取の確率を高めるためのメニューです。
試合ではそれぞれの選手が事前のポジショニングやアプローチのタイミングを工夫して守備の効率を上げることにより、走る距離を減らしたり、より優位な状況から1対1を開始したりすることが可能になります。特にボール際のファーストディフェンダーの守備が改善されればグループやチームの守備の精度も高まり、守備の時間を縮めて攻撃の回数を増やすことにもつながります。
逆に勢いだけのイチかバチかの守備は、単発で成功したときはよい方向に転がるかもしれませんが、失敗したらチームの守備プランが一気に崩壊することもあるので、試合やシーズンを通して守備の安定感を欠いてしまいます。さらにポジショニングやアプローチの質で守備の効率化ができないと、走力などの量でカバーする発想に偏ってしまう恐れもあります。そうなると持久力アップのためにボールを使わずにひたすら走るか、プラン無しで1対1の練習をひたすら繰り返すことになるかもしれません。
さまざまなタイプの選手と対戦して、守備のゲームインテリジェンスを高めましょう。ほぼ同じオーガナイズでTr112) 2ゴールを守る2対2に発展できます。Viel Spaß!
Tr112)【計画的なグループの守備】2ゴールを守る2対2計画的なグループの守備によって相手の攻撃を封じ、ボール奪取の確率を高めるためのメニューです。Tr111) 2ゴールを守る1対1とほぼ同じ...
重点
積極的な守備(ポジショニング、アプローチのタイミング・方向)、1対1、攻守の切り替え
準備
- 20x30mのグリッドを作りミニゴールを置く。
- タッチラインから2m離して幅2mのパスゴール(黄色)を作る。中央に幅5mのドリブルゴール(オレンジ)を作る(それぞれ間隔は5m)。
- ミニゴール脇にボールを持ってパサーが準備する。ミニゴール側のコーナーに攻撃の選手(青)、パスゴール付近に守備の選手(赤)が準備する。パサーの代わりにゴールキーパーが入ってパスを出してもよい。
進め方
- 攻撃の選手はパサーからパスを受け、パスゴール(黄色)にパスを通すか、ドリブルゴール(オレンジ)の突破を目指す(図a)。パサー(ゴールキーパー)から直接パスゴールを狙ってもよい。パサー(ゴールキーパー)へのバックパスは無し。
- 守備の選手はボールを奪ってからミニゴールを目指す。
- 行うサイドや攻撃と守備の役割を変えながら行う。
コーチングポイント
- パスが出る前にパスゴールへのコースを切りながら高い位置を取り、攻撃の選手までの距離を縮めておく(図b)。パスが出る前に高い位置を取りすぎると、パサーから直接パスゴールを狙われてしまう(図c)。
- パスが出た瞬間にやや弧を描くようにパスゴールを切ってできる限りボールホルダーに寄せる(図b)。内側から直線的に寄せるとタッチライン側にパスもしくはドリブルで逃げられてしまう(図a)。寄せが甘いと攻撃側にパスとドリブルの選択肢を与えて対応が難しくなってしまう(図a)。
- 攻撃側のボールの持ち方により的確な1対1の対応を行う。ファーストタッチでボールを奪う(激しくいくがノーファールで)、良い形でコントロールされそうなときは一発で抜かれない距離まで縮めてスピードに乗らせない、縦パスコースを切りドリブルだけに絞って追い込む、など。
- 攻守の切り替えを素早く行う。
バリエーション
- ゴール前にゴールキーパーを配置して、ゴールキーパーのパスから開始する。キーパーへのバックパスは無し。
- パサーがさまざまな場所からパスを出す(例:コーナーから)。
- 2対2(Tr112)で行う。
Tr112)【計画的なグループの守備】2ゴールを守る2対2計画的なグループの守備によって相手の攻撃を封じ、ボール奪取の確率を高めるためのメニューです。Tr111) 2ゴールを守る1対1とほぼ同じ...